犬の無駄吠えを直すための躾
犬の無駄吠えでお困りの飼い主さんから、こんな言葉をよく聞きます。
「家族が眠れないから手放したい」
「近所にも迷惑をかけているので処分を考えている」
犬と生活していく上で、頻繁な無駄吠えは、犬にとっても飼い主さんにとっても、良い結果に繋がりません。では、無駄吠えを止めさせるために、どんな躾をしていますか? と聞いてみると、かなりの方からこんな答えが返ってきます。
「うちの犬は賢くないから」
「手元に来たときには大きくなりすぎていたから」
確かに、どれだけ叱っても、時には怒鳴ったり叩いたりしても、無駄吠えはなかなか止めさせられません。ですが、それは犬のせいだけではありません。きちんとした躾の方法を知らない飼い主さんに、原因がある場合もあるのです。
野生の犬族、たとえば狼のような獣も、子供の頃は無駄吠えをします。大人になってからも、個体によっては無駄吠えに近い行動をとる場合があります。このような行動が群れにとって邪魔になるとき、例えば獲物を追うときや巣の近くに来た天敵から隠れるときなどには、子犬であれば上位者である母犬、成犬であれば群れを率いるリーダーによって無駄吠えを止めさせられます。
犬族が自分より下位である個体の無駄吠えを止めさせる方法は、実に簡単です。吠えている犬の鼻面をくわえて、低くうなるのです。この時、牙を立てて傷つけることはありません。痛みで悲鳴をあげさせては、意味がないからです。
飼い主さんが、犬の無駄吠えを止めさせるためにも、この方法は有効です。犬を座らせ、鼻先を手のひらで包んで押し下げるようにして、低い声で「静かに」と言います。何度かこの命令を繰り返すことで、犬は命令を学習し、無駄吠えを繰り返さないようになるでしょう。
本来、犬の吠え声は何らかの危険に対する警告です。飼い主さんが落ち着いて対処することで、犬は群れの一員としての立場を自覚し、飼い主さんとのより良い関係を築いてくれるでしょう。